H28/3/1 文責:近藤
(補記H28/5/13)
昨今の就職活動状況については新聞などで報道されていますが、都会の文系学生のものが中心で地方の工学部学生についてはなかなかわからないと思います。ご父兄のみなさんが就職されたころ(バブル前後)とは全く状況が異なってしまいました。学生主任の主観ですがご参考までに記載します。工学部卒業生が技術系職種(基本的にメーカー)に就職することが前提となります。就活対策について書いているわけではありませんが、ご子息の活動の理解に役立てればと思います。
【推薦と自由応募】 いわゆる「教授推薦で入社」のようなことは現在では(過去も?)ありません。学生は志望する企業に応募して面接などを経て採用されます。学校推薦の場合、内々定をもらったら入社しなければならないです。これについては大学の信用問題になりますので厳守としています。学校推薦の取り扱いは企業によって違いますが、エントリーシートや適性検査を省略し人事面接にすすめる事が多いです。大手上場企業の場合にはほとんどが推薦、中堅クラスでは5~7割程度が推薦と思います。上場企業クラスの場合、推薦では数倍程度、自由応募では数十倍程度の競争率になると聞きます。推薦だからといって必ず入れるわけではありません。そういうわけで最近の学生は推薦を嫌う傾向にあります。なお、すべての企業から求人票が来るわけではありません。特に推薦については、本学工学部卒業生に見合った企業から求人が来ます。
【就活時期】 2017採用については、3月から広報・応募受付開始、6月から採用とされています。経団連加盟、未加盟にかぎらず概ねそのように動いています。
冬ぐらいから「業界研究セミナ」などと称した実質的な会社説明会が開催され、企業の広報が本格化します。OBリクルータ等による研究室訪問、教授訪問などは3月前に行われることも多いと思います。説明会、工場見学、リクルータ の重要性は企業によって違いますので一概に言えません。
応募者の多いところでは、3月中、遅くとも連休前までには大体採用予定者を決めてしまいます。多くの中堅企業でも5月中には完了し6月に内々定をだすように考えていると思います。中小もありますので、8~9割の学生は8~9月までには目処がつき、10月1日の内定解禁に至ることになります。
ただし、業界、職種、勤務地などを選ばなければ新卒求人は通年であります。もちろん時期が後になれば数は減ります。
冬ぐらいから「業界研究セミナ」などと称した実質的な会社説明会が開催され、企業の広報が本格化します。OBリクルータ等による研究室訪問、教授訪問などは3月前に行われることも多いと思います。説明会、工場見学、リクルータ の重要性は企業によって違いますので一概に言えません。
応募者の多いところでは、3月中、遅くとも連休前までには大体採用予定者を決めてしまいます。多くの中堅企業でも5月中には完了し6月に内々定をだすように考えていると思います。中小もありますので、8~9割の学生は8~9月までには目処がつき、10月1日の内定解禁に至ることになります。
ただし、業界、職種、勤務地などを選ばなければ新卒求人は通年であります。もちろん時期が後になれば数は減ります。
【ナビについて】 リクナビ、マイナビなどのナビ系の企業は、多くの企業の情報を集約しHPや説明会などを使って学生に提供しています。学生のエントリなどの応募情報も集約しています。ナビは現在でも主流ですが、誰でも応募でき採用側からすると効率や費用対効果がわるい(学生からしても同じ)という面もあり、大学とのコンタクトを密にする旧来型のアプローチも増えています。また求職と求人を個々にマッチングするエージェントの活用も増えています。いずれも学生の費用負担はありません。
【エントリーシートとは】 詳しい履歴書のようなもので、志望理由、自己アピールなどを記載するものです。適性検査等(一般学力、英語力、一般常識、性格検査、知能テスト)と併せて第一次選考に使われることが多いです。通常の学生生活を送っているとだれでも似たような中身になってしまいます。したがって、自分の商品価値を理解し適格に表現できる分析力と文章力が重要になります。
【インターンシップ】 最近は企業広報・採用活動を目的とした「インターンシップ」(職場体験)を行っている企業が多いと思います。1日のものもありますが、数日程度のものが多く、1~2週間にわたるものもあります。概ね3年生の夏休みが多く、週末や冬休み、春休みなどにも開催されます。求職という点から言うと一般に非常に有利です(長いものはとくに)。学生と採用側の相互理解が進んでいるからです。もちろん、インターンシップに行ったからといって必ず採用されるわけではありません。
【売り手市場か?】 新聞などでは売り手市場と言われていますし、採用意欲は堅調と思います。個々の学生レベルでは状況は様々です。企業が求める学生像はおおむね似通っており、適格者が見つからなければ予定採用数が未達でも打ち切ります。「良い学生」は一人でたくさん内(々)定をとり、そうでない学生は全然ダメということになります。二極化の傾向はこのところずっと変わっていません。
【コミュニケーション能力】 いわゆるコミュ力が高いほうがいいことは言うまでもありません。その内容・重要度は、企業や年度によって多少違いますので、単純に述べることはできません。企業側が最も警戒するのはトラブルの発生で、そのような懸念を抱かせない程度の対応力は最低必要と思います。なお、コミュ力をバイト・サークルで養っておけばよいという時代はもう終わりました。コミュ力にプラスして下記するような技術者としての即戦力が求められています。
【進学か就職か】 人事担当者に聞く限りでは、選考(基準)については大学院生も学部生も変わらないとしているところが多いと思います。大学院修了の学歴は関係ないのです! ただし、同じ基準で採用したら結果的に大学院生のほうが多くなったということはほとんどの企業が共通しています。(同じ基準ならどうかということですので、企業規模や職種に応じて、院生をとりたいあるいは学部生をとりたいという企業も当然あります。)
現在、企業は「即戦力」となる人材を重視しています。もちろん新卒がすぐに一線で働けるわけではありません。一般的な技術知識や技術者マインドといった部分がしっかりして必要な知識や技能をすばやく吸収できる人材を求めているということです。
大学院に進学して研究すれば、勉学や学会発表・共同研究などの場数を踏んで、能力的にも人間的にも成長します。また業界や自分の将来について考える機会も増えるでしょう。そういった点が、結果的に院のほうが就職に有利というところにつながっているのだと思います。
現在、企業は「即戦力」となる人材を重視しています。もちろん新卒がすぐに一線で働けるわけではありません。一般的な技術知識や技術者マインドといった部分がしっかりして必要な知識や技能をすばやく吸収できる人材を求めているということです。
大学院に進学して研究すれば、勉学や学会発表・共同研究などの場数を踏んで、能力的にも人間的にも成長します。また業界や自分の将来について考える機会も増えるでしょう。そういった点が、結果的に院のほうが就職に有利というところにつながっているのだと思います。