後期の初めに、前期の生活や学習について
学生たちと短時間ですが面談しました。
高校の授業との違いに最初は戸惑ったけれど、
日々自分で勉強して何とか乗り切った
と答えてくれた学生が多かったようです。
今回は、1年生たちが前期に受けた講義について
特色をご説明します。
先端材料理工学科は、
数学、物理、化学の全てを広く学べる学科です。
1年前期は専門科目が少ない時期ですがそれでも、
数学では、微分積分学I, 微分積分学II, 数学演習I,
物理では、入門物理I,
化学では入門化学I, 入門化学II,
物理と化学とまたいで、熱力学、熱力学演習、
と、3つの分野の講義・実験・演習が用意されています。
1年前期の主な特色は以下の2点です。
1)微分積分学をセットで学んで基礎固め
他の学科では微分積分学Iを前期に、
微分積分学IIを後期に実施することが多いです。
先端材料理工学科では、科学の「言葉」と言っても良い数学、
特に微分積分学を前期にまとめて講義することで、
他の科目を学ぶ際の基礎を早めに身につけてもらいます。
2)物理と化学を基礎から”大学の仕方で”学び直す
高校で物理か化学どちらか一方のみを
学んで入学してくる学生が少なからずいます。
学んで来なかった科目には、自然と苦手意識があります。
先端材料理工学科では、その苦手意識を消してもらうため、
1年前期に、物理と化学の入門レベルの講義を行います。
入門レベルというのは、高校の内容を学び直すこと、ではありません。
高校で学ぶことを全く前提としないで、
”大学の仕方で”物理と化学を基礎から講義するということです。
よって実は、高校でしっかりと学んだ学生にとっても
決して容易な内容ではありません。
入門物理Iの第一回目の講義テーマは
「物理が分かったとは何をいうのか」、
入門化学Iの第一回目の講義テーマは
「化学とはどんな学問か」。
どちらの科目も実験を多く取り入れて、
肌で理解してもらえるような工夫もしています。
せっかく大学に入ったわけですから、
高校で物理や化学を嫌いになったなどと言うことはどうでも良くて、
もう一度、物理、化学の世界に入り直して、
悩んだり、好きになったり、してもらいたい、
そう願っています。
講義を受けた学生からは、
「本当に難しかったけれど、何だか楽しくなってきた」
など、大学で学ぶ物理、化学の奥深さ、面白さ
に気づいたとのコメントがありました。
他にも、学科の全ての研究室を見学して回る「基礎ゼミ」など、
学ぶことの意義を学生に伝える工夫をしています。
学生たちは、上記の専門科目の他に、
英語、第二外国語、文系科目を3〜4つを受講し、
全て合わせると16科目程度を前期に受講しました。
一日は4コマ(4科目)ですので、
月曜から金曜までほぼ全てのコマが埋まっている状態です。
初めて一人暮らしを始めた学生も多いですし、
大学の最初の前期はとても大変だと思います。
そんな中、元気に前期を乗り切った学生たちの努力は
素晴らしいと思います。
関連ページ: 先端材料理工学科 教育内容
(画像は、ある学生の1年前期の週間スケジュールです。
学生によって文系科目等は異なります。ご参考までに。)