ホットウォール法とは、薄膜の作成方法の一つで、真空蒸着法に工夫を加えたものと言えます。基板の結晶軸を反映した単結晶薄膜も成長でき、真空蒸着法に比べ良質の薄膜が作成可能です。 ホットウォール法の特徴は基板とソース(蒸発源)の間にウォールと呼ばれる部分を設置していることです。これによって基板とソースの間は半密閉状態になります。そしてそのウォールの部分を加熱し、ソースと基板とともに温度制御することにより、ソース、ウォール、基板の間の温度勾配を調整します。当研究室では石英を用いてホットウォール炉芯管を作成し、ウォールの部分は円筒状になっています。 また分子線エピタキシー法に比べるとコストを押さえられますが、II-VI族化合物など物質によっては分子線エピタキシー法に匹敵する質のものが作られています。 【注】ホットウォール法はホットウォールエピタキシー法と呼ばれる場合もあり、これは特に単結晶の作成を意識した場合などに使われます。 |